
環境経済学による政策設計と市場分析: アジア諸国の脱炭素対策と廃棄物管理
横尾 英史
よこお ひでふみ
経済学研究科 准教授 経済学部 准教授
研究概要
環境経済学を基盤に、気候変動緩和策や廃棄物管理、エネルギー政策に関する制度設計と評価を行う。アジア諸国を中心に、現地調査や社会実験を通じて人々の環境行動や意識を把握し、そのデータを用いて政策の効果や市場の動態を実証的に分析している。 経済学のモデルを応用し、統計学に基づくデータ分析を行うことで、アジア地域が脱炭素しつつ持続可能な発展を実現するための政策立案・産業創成を目指している。この枠組みは、グリーン鉄鋼や電力の需要予測、原子力発電所の廃炉費用推計などにも広がりを見せている。
特徴・独自性
環境経済学に行動経済学的視点を組み込み、政策効果を現場で実証的に評価する点に独自性を有する。単なる理論モデルにとどまらず、現地調査や社会実験を通じて得られたデータを活用し、実際の行動変容を促す政策立案・市場設計を可能にしている。 また、アジア諸国を対象としたフィールド調査により、地域特性を踏まえた制度設計を行うことで、実効性の高い政策提案を実現している。廃炉費用推計や電力デマンドレスポンスなど、複雑なエネルギー課題にも適用可能な分析手法も開発しており、学術的価値と社会的インパクトを兼ね備えた研究といえる。
応用可能性
本研究は、エネルギー・廃棄物分野における具体的な課題解決に直結する応用可能性を有している。例えば、原子力発電所の廃炉費用推計を高度化し、精緻な予測モデルを構築することで、廃炉計画の合理化やコスト最適化に貢献できる。また、グリーン鉄鋼やグリーン電力の市場創成を念頭に買い手の需要推計の高度化も行っている。 さらに、電力デマンドレスポンスや家庭電力データを活用した省エネ促進研究については、産総研との共同研究を通じて実用化の可能性を高めている。これらの取り組みは、スタートアップ創出や新規事業開発の基盤となりうる。
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