
光計測による高精度・高稠密な衛星測地網の構築
大坪 俊通
おおつぼ としみち
社会学研究科 教授 社会学部 教授
研究概要
宇宙測地学と人工衛星の精密軌道決定を基盤とし、地球の形状や重力場、地殻変動をミリメートル単位で計測する技術開発に取り組んでいる。特に、衛星レーザ測距(SLR)などの最先端光計測技術を駆使し、地球基準座標系の高精度化や地球物理現象の解明に貢献している。 近年は、観測局の小型化・低コスト化を目指し、新しいレーザ測距技術の開発にも力を入れている。国際測地学協会やGGOSなどの国際プロジェクトにも参画し、日本の宇宙測地技術を世界に発信している。
特徴・独自性
従来、大規模で高額な施設機器を必要としてきた地上の宇宙測地観測局の小型化・低コスト化を実現つつある。先進国の大きな国家機関のみで運用されていた SLR 技術を、大学で実現可能なレベルに引き下げた。 本学を中心に開発した SLR 機器は、すでに国内にて試験運用を続けており、今後南極にて試験する計画がある。これは地上観測網をより密にするための第一歩となる。 光技術である SLR とマイクロ波を用いるVLBI・GNSS などを組み合わせることで、地球規模の座標系構築や地殻変動の高精度計測を可能にしている。
応用可能性
社会実装の可能性として、従来設置が困難だった大学や発展途上国にも観測局を展開でき、汎地球規模の測地観測網の稠密化と精度向上に貢献することが期待される。実際に国土地理院やJAXA、民間企業との共同研究を通じて、観測装置のテストが進められている。 衛星レーザ測距技術は、光計測・移動体追尾・時間計測・信号処理など多くの要素を複合したものであり、小型化・低価格化することは、移動体通信や時刻周波数比較など幅広い分野への応用が期待される。
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