
AI・生成技術を活用した企業法務支援の事業化
小林 一郎
こばやし いちろう
法学研究科 教授 グローバルリーガルイノベーション教育研究センター長
研究概要
商取引法・国際取引法・企業法務・法情報学(法とテクノロジー)を専門とし、日本企業の契約実務と法制度の思想的基盤を架橋する研究を行っている。契約成立過程や交渉スタイル、内部統制と契約審査の関係を分析し、AI・生成技術を活用した契約業務の標準化と効率化を追究している。 リーガルテックやALSPの導入が企業法務の構造をいかに変容させるかを理論的に検討し、中小企業・スタートアップへの技術普及と法務サービスの再設計にも取り組んでいる。
特徴・独自性
日本企業に特有の契約慣行を詳細に分析し、実務と法理の乖離を可視化した点に独自性を有する。契約成立過程や交渉スタイル、内部統制との関係性を精緻に捉え、AIや自動化技術を活用した契約業務の標準化・効率化を理論と実務の両面から推進している。 「制度的沈黙」理論(法規制の空白領域の体系的分析)は、本研究の競争優位の中核をなす独自フレームワークである。国際学術誌 Law, Innovation and Technology(Taylor & Francis)に掲載が決定しており、学術的にも裏付けられた知的資産である。国際展開時の規制適合性評価にも直接応用可能。 制度経済学・法社会学と企業法務の接点を探ることで、制度設計と技術革新の融合を可能にする理論的枠組みを構築している点にも特徴がある。
応用可能性
本研究の中核成果として、SMEの法的課題を構造化し、「合理的十分解」として意思決定を支援するAIサービス「LexBrief」を開発中(特許出願中)。専門的法務支援を受けにくい中小企業・スタートアップに対し、AI活用意思決定支援サービスを提供することで業務効率化に貢献する。国内SME市場(約330万社)を主要ターゲットとし、中期的に大企業法務部門、ASEAN・EU市場への展開を想定している。 法学部・法科大学院学生向けAI・プログラミング実習教材を開発。法律xテクノロジー人材育成向け商品化・ライセンス提供の可能性あり。

